2014年5月5日月曜日

Rei Nakanishi , the famous composer criticized Prime Minister Abe severely.(2)


 今日は昨日の続きで『日刊ゲンダイ』からの引用です。 ↓ ============ 改憲反対なかにし礼氏「安倍首相は岸信介教の熱狂的信徒」(下) 2014年5月3日 掲載 都知事選では細川陣営を支援/(C)日刊ゲンダイ 最新作で真っ向反論/(C)日刊ゲンダイ ――そんな安倍政権が5割を超える支持を集めています。世の中、左翼が力を失い、右へ右へと傾いている。いびつな世相も恐ろしくなります。  こういう時代に大事なのは、アルベール・カミュの「正午の思想」だと思いますね。正午の思想とは、右にも左にもくみせず、狂おしいばかりに公正さを求め、中庸を守り抜くということです。カミュは「現代の熱狂的信徒は、中庸を軽蔑する」とも言っている。熱狂的信徒とは、まさしく安倍首相みたいな人のことですよ。「岸信介教」という個人的な信仰で驀進している。その手法は、統帥権を盾に、立憲政治を無視して、暴走した旧陸軍参謀本部にそっくりです。 ――メディアも言いなりですね。  NHKにお友達を送り込んだり、TV番組をチェックさせてメディアをコントロールしているのは由々しき問題です。メディアに非難されたくないのでしょうが、政治家は批判に耐えなければならない。公人とはそういうものです。選挙の洗礼を経て政権を取れば、世の批判にさらされるのは当たり前のことです。それが民主主義というものです。その自覚のない人が最高責任者? 自民党の憲法改正案では総司令官ですよ。そして、天皇は元首。まさに聖戦化の準備です。 ――安倍首相はよく「自分は保守政治家だ」と言いますが、保守というより、戦前のファシズムに通じるものを感じます。  国家という言葉を持ち出す人には用心しなければいけません。ファシストの特徴は歴史を直視しようとしないことです。だから、ファシスト政権になると、まず、歴史を書き換えようとする。さらに国民を監視しようとする。そうやって、いち早く反乱の芽を摘み、国民を同一化しようとする。そのうえで、平時に戦争心理を適用させようとするのです。国民に戦争心理を浸透させれば、法整備などの戦争準備ができる。それで国民の緊張を高めれば愛国心が高揚する。こうした愛国心が右傾化国家を築き上げる。そうすると、ますます戦争を始めやすくなる。しかし、ファシスト政権は必ず敗北する。それは歴史が証明しています。 ――2月の東京都知事選で、脱原発を掲げた細川護熙元首相を応援したのも、安倍政権への危機感からですか?  老人2人が頑張っているのを見て、居ても立ってもいられなくなった。でも、細川さんと小泉さんが5月に立ち上げる自然エネルギー推進会議には参加していません。組織にくみするのは「正午の思想」に反するからです。僕は言論人というより芸術家だから、大事な時にモノを考えて、考えたことを言葉にして残すことが仕事です。文化芸術の力で世の中に働きかけていきたい。そのうち、言いたいことも言えない息苦しい時代が来るかもしれないので、なおさらです。 ▼なかにし・れい 1938年、中国黒竜江省(旧満州)生まれ。立教大学在学中からシャンソンの訳詩を手がけ、その後、作詩家として活躍。00年、「長崎ぶらぶら節」で直木賞受賞。「赤い月」「戦場のニーナ」他、著書多数。佐藤しのぶさんが歌う「リメンバー」を作詩、こちらも大きな話題になっている。 ============  以上引用終わり。  なかにし礼の『安倍は保守というよりファシストだ』という指摘は当を得ている。そしておどけ者に過ぎない一ファシストがややもすれば熱狂的支持を集め得るというのも我々の歴史が指し示す通りである。ファシズムは必ず敗れるのだともなかにしは言っているが、いつ敗れるかが問題なのである。遠い将来の話ではなく、あんなものは可及的速やかに除去されて然るべきである。  ところで保守政治家の代表選手は小沢一郎だと私は思っている。若くから自民党の幹事長に抜擢され、自分より遥かに年長な自民幹部らを『小沢詣で』に日参させた実力には私たち外野から見物していた者たちも舌を巻いたものであった。  私自身は『保守』ではないので小沢さんとは一線を画すものであるが、彼でないとこの日本は纏め切れないのではないかという思いがあって彼を支持して来た。今も原則支持という姿勢には変わりがない。  しかし最近の小沢さんはどんどん左に舵を切っているように見受けられる。その功罪は不明ながら、どういう考えでそうしているのか、他に行き場所がないからそうしているのか、私などには彼の真意は到底掴めるものではない。  小沢一郎公式サイトでは表題に大きく『生活を守る』と掲げているが、これは『昔の夢よ、もう一度!』であって、そんなお題目ならいまや右から左までどの政党でも口にしていることなので有効性が少ないと私は以前申し上げた。でもまあ、ご本人が気に入っているのなら仕方がないだろう。w cf.アルベール・カミュ

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